特定小電力無線

簡単・手軽な無線機で、業務をスムーズに安全に―――。

旧微弱無線の規格が廃止されることにともない登場した特定小電力無線は、またたく間に市場に広がりました。
当時はスキーブームなどがあり、スキー場での友達同士の連絡などに利用されるなど、レジャー用途的な側面が目立ちましたが、近年ではビジネス(業務)用途のほうが圧倒的と言えるでしょう。
特定小電力無線は、何といっても個人の免許や資格、そして開局申請など一切の手続きを必要としないところが、多くのユーザーに支持されるところです。お手元に用意されたそのときから、すぐに使用できる手軽さ。複雑な操作もいらない簡単でスムーズな通話。そしてチャンネルの選択数も増えて、混信などの問題も少なくなりました。
低コストで導入できるので、ビジネスに無線機を使いたいとお考えの際には、まず特定小電力から検討してみてください。

特定小電力の特長
免許・資格が不要である以外に、特定小電力無線には以下のような特長があります。

  • チャンネルの選択が20チャンネル、さらにトーン信号やデジタル・コード・スケルチなどで細かくグループ別けができます(機種によって異なります)。
  • 同時通話タイプ、トランシーバータイプ、中継機兼用型など用途によってさまざまなタイプから選べます。
  • ほとんどの機種で、充電池と併用で単3乾電池が使用できます。
  通話距離(見通し) 中継機 最大チャンネル数
トランシーバー式
(単信方式・シンプレックス)
100mから200m 使用可能 20チャンネル
同時通話式
(複信方式・デュプレックス)
100mくらい 使用不可 27チャンネル


特定小電力無線の導入事例

レストラン・飲食店など
ビル内に店舗があり、1Fの入り口から店舗までお客様を案内するときなどに利用されています。空席状況を外から確認して、待ち時間なく誘導できるよう効率化のアイテムとなっています。

道路誘導警備など
見通しのきかない場所での交通整理や、交通量の多い道路などでの誘導などに。雨の降る中でも道路に立たなければならないので、水に強い、防水型の特定小電力無線機が好まれています。


学校行事など
例えば運動会など。入場門に待機の先生と進行係の連絡、そして道具係りとの連絡。あるいは遠足などの校外行事で。


プールの監視員など
屋外の広いプールなどでは、当然声が届きません。屋内プールでも、まわりの声が反響しているので、大切な連絡が聞き取りにくい状況です。屋外でも屋内でも、障害物はあまりありませんので、特定小電力無線で通話エリアは確保できます。ここでもやっぱり、防水型が利用されています。


工場案内など
大きな機械や装置が動いている工場内では、肉声はなかなか届きません。特に工場案内などでは、よい企業イメージをもっていただけるように、スマートに、効果的に案内したいものです。こんな場合は、特定小電力無線です。


スーパー・ホームセンターなど
レジから値札の欠落商品の問合せ。店内拡声放送では、ゆっくり買い物したいお客様には迷惑です。こんなときには無線機で業務連絡。周りに声が漏れづらいので、不必要な連絡を拡声する必要はありません。棚の補充の指示なども、スマートにできます。